​雄飛台

​日本航空学園理事長 梅沢重雄BLOG

2018/08/07

それから約二ヵ月で荒れ地の整地が終了した。

 そこで、甲府練兵場の脇にあった格納庫を玉幡に移築する工事に取りかかった。

その際、以前の格納庫より五十坪増築して整備工場にし、さらに事務所と講堂を新築、次第に学校らしい形態を作っていった。

 その頃、民間の航空事業である愛国山梨飛行場は全国唯一の珍しい存在だったため、著名な人々の見学も多かった。止まりそうだった車輪でも少しずつ動き出すとだんだん加速して潤滑に回っていくように、飛行場建設にもよい流れが加速してきた。

 飛行場入り口に位置する競馬場跡地の甲府グラ...

2018/07/24

 数日後、田中氏は連合会の役員たちを引き

連れて、義三の飛行場建設現場へやってきた。

 広大な荒れ地で十数人の作業員が黙々と

整地の作業を行っているが、作業が済んだ

のはまだ全体のわずかな面積でしかない。

だが、そこに描かれているのはまぎれも

なく山梨県初の飛行場の未来図である。

 「ほほう……噂には聞いていましたが、

実際こうして見てみるとこれだけの土地を

整備して飛行場を建設して学校施設を整え

るとは、いやはや、なんとも壮大な事業

ですなあ。梅沢さんの志は立派だが、

いったいどれだけの資金がいるものかと

恐れ入ります...

2018/07/17

昭和十年になると、世の中は軍需景気に

沸くようになっていた。一日も早く飛行場

を完成させたい、その思いを抱いて義三は

努力を続けた。この年の五月には、第二期

機関学生十五名が入学し、学校も活気

づいてきていた。

 飛行場建設用地の入り口は農道で道幅が

狭く、またすぐ奧には競馬場(甲府

グランド)がありここを通らなくては

工事ができない。工事関係者は通るたびに

柵を外し、年間の通行料は五十円(現在の

通貨換算で約五万円)も払わなくては

ならず、不便極まりなかった。

 とにかく、完成を急ぎたかった。

本格的な工事にかかるため、...

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